いちはらアート×ミックス:廃校とローカル線に息づく、里山の課題解決型芸術祭

いちはらアート×ミックス:廃校とローカル線に息づく、里山の課題解決型芸術祭

芸術祭
開催時期不定期次回は「房総国際芸術祭 アート×ミックス2027」として2027年3月6日〜5月30日

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千葉県市原市南部、小湊鐵道沿線を舞台に2014年から開催されるいちはらアート×ミックス。廃校となった小学校を展示拠点に活用し、過疎化という地域の課題に正面から向き合う「課題解決型芸術祭」。

はじめに:「晴れたら市原、行こう」が合言葉の里山芸術祭

いちはらアート×ミックスは、千葉県市原市南部、小湊鐵道の沿線地域を舞台に2014年から開催されている芸術祭です。総合ディレクターは、奥能登国際芸術祭や北アルプス国際芸術祭も手がける北川フラム。「課題解決型芸術祭」を掲げ、過疎化が進む里山地域が抱える課題そのものを、アート鑑賞の舞台装置へと転換している点が特徴です。

歩み:市原から房総全体へ広がった10年

2014年の第1回は「晴れたら市原、行こう!」を合言葉に、13の国と地域から66組が参加し52日間にわたって開かれました。2017年の第2回は31組による37作品でワークショップや住民参加に力点を置き、2021年には、コロナ禍で延期された回を「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス2020+」として70組90作品を展開、小湊鐵道の17駅も会場に加わります。2024年には千葉県誕生150周年記念事業「百年後芸術祭〜環境と欲望〜内房総アートフェス」の一環として市原・木更津・君津・袖ケ浦・富津の5市に舞台が広がり、市原市域は「アート×ミックス2024」として展開。全体で77組91作品を発表しました。そして次回は「房総国際芸術祭 アート×ミックス2027」として、千葉県と市原市・木更津市・大多喜町でつくる房総国際芸術祭実行委員会が主催し、2027年3月6日から5月30日まで開かれる予定です。アートディレクターには豊福亮が就いています。

絶対に知っておきたい!3つの見どころ

1. ダム湖畔の拠点「市原湖畔美術館」

芸術祭の拠点施設となっているのが市原湖畔美術館。高滝湖のほとりにあり、旧「市原市水と彫刻の丘」を改修した施設です。湖畔の風景に溶け込む建築とアート作品が一体となった展示を楽しめ、会期外も通年で開館しています。

2. 廃校となった小中学校を活用した展示拠点

少子化により廃校となった校舎をそのまま展示会場として活用しているのもこの芸術祭の顔です。旧里見小学校を転用した「IAAES(旧里見小学校)」、山あいの旧月出小学校を芸術発信拠点にした「月出工舎」、旧白鳥小学校の「いちはら人生劇場」など、かつて子どもたちの声が響いた教室に現代アートが並ぶ光景は、地域の記憶とアートが重なり合う独特の体験を生み出します。

3. ローカル線・小湊鐵道の旅とセットで楽しむ

会場を結ぶのは、房総の里山をのんびり走るローカル線・小湊鐵道。北は五井機関区・五井駅のホームから、南は養老渓谷駅まで、沿線そのものが会場です。1日フリー乗車券を使えば、点在する会場を電車の旅とともに巡ることができます。会期中は主要駅と各会場を結ぶ無料の周遊バスも運行されます。

訪れる前に知っておきたいこと

  • JR五井駅で小湊鐵道に乗り換え: JR内房線・五井駅の改札内から小湊鐵道に乗り入れられます。五井駅のインフォメーションで鑑賞パスポートを購入するのが便利です。
  • 会期外も楽しめる拠点がある: 市原湖畔美術館と月出工舎は通年で活動しており、会期を外しても作品に触れられます。

開催概要

  • 開催地: 千葉県市原市南部の小湊鐵道沿線(2027年は木更津市・大多喜町にも拡大)
  • 主な会場: 市原湖畔美術館、IAAES(旧里見小学校)、月出工舎(旧月出小学校)
  • 開催ペース: 不定期(2014年、2017年、2021年、2024年に開催)
  • 開催時期: 次回は「房総国際芸術祭 アート×ミックス2027」として2027年3月6日〜5月30日
  • アクセス: JR内房線「五井」駅で小湊鐵道に乗り換え、高滝・里見・養老渓谷など各駅へ
  • 主催: 房総国際芸術祭実行委員会(千葉県、市原市、木更津市、大多喜町)(総合プロデューサー:小林武史、総合ディレクター:北川フラム)
  • まとめ

    過疎という「課題」を隠すのではなく、あえて舞台として活かすいちはらアート×ミックス。廃校とローカル線が織りなす、どこか懐かしいアートの旅に出かけてみてください。