時代を創った天才たちの素顔。古典から現代アートまで、その生涯と情熱の軌跡をたどります。
西洋の画家が 53 名見つかりました
「ヴィーナスの誕生」で知られるボッティチェリ。キリスト教が支配した中世を越え、古代ギリシャの女神を流れるような曲線で描き出し、初期ルネサンス・フィレンツェの美意識を象徴する画家となった生涯。
「スクロヴェーニ礼拝堂壁画」で知られるジョット。それまでの金箔一色の平面的なアイコン絵画から脱却し、初めて生身の人間の重みと悲しみの涙を描いて絵画の歴史をスタートさせた偉人。
貴族や神話ではなく、農民たちの日常にこそ真実を見出したブリューゲル。裕福な商人とともに変装して村の結婚式に紛れ込み、庶民の暮らしを克明に描いた「雪中の狩人」の作者の生涯。
生涯の記録がほとんど残されていない「空白の画家」ヒエロニムス・ボス。地獄と快楽、道徳的寓意を奇怪で幻想的な図像で描き続け、後世の画家たちに計り知れない衝撃を与えた北方ルネサンスの異才。
力強い肉体表現と劇的な構図でバロック絵画を確立したルーベンス。画家でありながら5、6か国語を操る外交官として和平交渉にも奔走し、スペイン・イギリス両王から騎士に叙せられた異例の生涯。
レオナルド、ミケランジェロと並ぶ盛期ルネサンス三大巨匠の一人ラファエロ。バチカン宮殿の壁画「アテナイの学堂」で古代ギリシャの知を一堂に集め、37歳という若さで駆け抜けた完璧主義者の生涯。
フィレンツェ派が線描を重視したのに対し、色彩の重なりで形と光を生み出す独自の油彩技法を確立したティツィアーノ。神聖ローマ皇帝からも寵愛され、90年近い生涯を第一線で描き続けたヴェネツィア派の巨匠。
「メランコリア I」や緻密な自画像で知られるデューラー。イタリアの科学的な遠近法・人体比率をドイツに導入し、版画技術を芸術の域へ高めて近代美術の先駆者となった一生の物語。
レオナルド・ダ・ヴィンチ最大のライバル。自らを「彫刻家」と定義しながらも、「ダビデ像」やシスティーナ礼拝堂の巨大な「天地創造」の天井画を描き、人類の芸術の限界を極めた超人の一生。
「モナ・リザ」や「最後の晩餐」を描いたレオナルド・ダ・ヴィンチ。絵画だけでなく、解剖学、飛行機の設計、植物学まで極め、人類の歴史の中で最も知的な探求を続けた男の一生です。
スペイン国王フェリペ4世に仕えた宮廷画家でありながら、「ラス・メニーナス」で絵画という営みそのものを描き出したベラスケス。写実と光の魔術で、後のマネやピカソにまで影響を与え続けた巨匠の生涯。
「オルガス伯の埋葬」を描いたギリシャ出身のエル・グレコ。現実の比率を無視して引き伸ばされた人物と、稲妻のように輝く非現実的な光で、燃え上がる宗教的狂気と神秘の世界を表現した天才の一生。
美術史上の「光と影」の概念を一変させたカラヴァッジョ。キリストの奇跡を生々しいホームレスの姿で描き、殺人罪で追われながらも西洋絵画にテネブリズム(明暗法)の革命を起こした天才の激動の一生。
代表作「夜警」や、生涯にわたり描き続けた「自画像」で知られるレンブラント。劇的な明暗のコントラスト(キアロスクーロ)を用い、人間の誇り、苦悩、そして老いゆく真実をキャンバスに刻んだ一生。
「真珠の耳飾りの少女」で知られるフェルメール。生涯のほとんどを故郷デルフトで過ごし、窓から差し込む美しい光と青い絵の具(ラピスラズリ)を駆使し、静かな日常を一瞬の奇跡のように描き出しました。
「霧の海を見おろす旅人」を描いたフリードリヒ。美しい絵画ではなく、自然の前に背を向けて立ち尽くす人物(後ろ向きの人物)を通じて、人間のちっぽけさと、大自然の背後にある神の臨在を描いた神秘主義の一生。
「泉」や「グランド・オダリスク」で知られるアングル。ドラクロワのロマン主義と真っ向から対立し、妥協のない完璧なデッサンと秩序ある色彩によって、西洋絵画の伝統である古典的理想美を守り抜いた絶対的君主の一生。
嵐の海や燃え上がる議事堂を、形が溶け出すような光と色彩の渦として描いたターナー。理髪師の息子から王立芸術院の重鎮へと駆け上がり、印象派や抽象絵画を先取りした「光の預言者」の生涯。
「民衆を導く自由の女神」を描いたドラクロワ。アングルの冷徹な古典主義と激しく対立し、激しい色彩と躍動する線の表現によって、激動の19世紀フランスで人間の情熱とロマン主義の勝利を叫び続けた巨匠の一生。
「落穂拾い」や「晩鐘」で知られるミレー。華やかなパリを離れ、バルビゾンの森と麦畑のなかで、大地とともに生き、黙々と働く貧しい農民たちを聖書の一場面のように崇高に描いた一生の物語。
スペイン国王に愛された宮廷画家でありながら、耳を失い、戦争の凄惨な現実を目撃したことで画風が一変。「わが子を食らうサトゥルヌス」などの『黒い絵』シリーズで、人間の内に潜む怪物と狂気をキャンバスに刻んだ一生。
踊り子や競馬、浴女といった「動き」のある主題を、屋外の光ではなく緻密なデッサンで捉え続けたエドガー・ドガ。印象派展に参加しながらも独自の道を貫いた、観察眼の巨匠の生涯。
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」を描いたルノワール。貧しい陶器絵付け職人から出発し、木漏れ日を浴びる若者たちや、輝くような女性の裸婦を描き、見る人を幸せにする美しい絵だけを生涯追求した温かい一生。
「草上の昼食」や「オランピア」で当時のパリに大スキャンダルを巻き起こしたマネ。綺麗な物語や遠近法といった伝統的な絵画のルールを壊し、ありのままの「現代の都市生活」を描いて印象派の若者たちの道標となった革命児。
「印象派」という言葉の生みの親。アトリエを飛び出し、水面に反射する光や、刻々と変わる空の色を生涯描き続けた、色彩の魔術師の物語。
幼少期の骨折で成長が止まった体を抱えながら、パリ・モンマルトルのキャバレーやダンスホールに入り浸り、その退廃的な夜の世界を鋭い観察眼で描き続けたトゥールーズ=ロートレック。ポスター芸術を確立した生涯。
スーラと共に点描(分割主義)を確立したシニャック。スーラの急逝後、新印象派のリーダーとして、より大きく大胆なドットで「輝くモザイク画」のような独自の点描画を確立し、ヨットで旅を続けた自由な一生の物語。
美術教育を受けず、パリの税関の仕事をしながら日曜画家として描き続けたル Rousseau(ルソー)。遠近法を無視したフラットで不思議な空間と、夢の中に現れる熱帯雨林を描き、ピカソを驚愕させた一生。
「グランド・ジャット島の日曜日の午後」で知られるスーラ。絵の具をパレットで混ぜず、科学的な光学理論に基づき、キャンバスに無数の原色の点を打ち込むことで光の明るさを極限まで保った一生の物語。
印象派の光の表現をさらに発展させ、キャンバスの中に「完璧な秩序と永遠の形」を構築したセザンヌ。幾何学的な視点からサント・ヴィクトワール山やリンゴを描き、20世紀のピカソら抽象アートへとバトンを渡した孤高の開拓者。
ゴッホとの共同生活「黄色い家」での決裂後、文明社会を嫌って南太平洋の島タヒチへ渡ったゴーギャン。楽園の光と、ポリネシアの信仰や生の謎を、強烈な平塗りの色彩で描き出したドラマチックな一生。
『ひまわり』や『星月夜』で知られる世界で最も愛される画家。生前は1枚しか絵が売れなかった彼の、あまりにもドラマチックな人生に迫ります。
結核と貧困に苦しみながらも、独特の様式で女性像を描き続けたモディリアーニ。内縁の妻ジャンヌの悲劇的な死とともに語り継がれる、35歳で燃え尽きたエコール・ド・パリの伝説的画家。
オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』の挿絵で一躍スターとなったビアズリー。一切の彩色を拒否し、極めて鋭いモノクロームの線と余白だけで、官能とグロテスク、退廃の悪魔的美学を極めた天才イラストレーターの一生。
高知県立美術館にも膨大なコレクションがあるシャガール。ロシアの貧しいユダヤ人の村の記憶と、最愛の妻ベラへの熱い愛を、青や赤の幻想的で美しい色彩の中にちりばめた「愛の画家」の生涯の物語。
歪んだ肉体と挑発的な視線で、自らの性の不安、死への強迫観念をむき出しに表現したエゴン・シーレ。世間の道徳的非難を浴びながらも、28歳の若さで亡くなるまで妥協のない表現を追求した強烈な一生。
ロシア出身のカンディンスキー。モネの絵を見て「描かれているものが分からなくても、絵は美しい」と気づき、絵画から具象的なモチーフ(事物)を完全に排除し、純粋な抽象芸術の宇宙を開拓した一生の物語。
バウハウスの偉大な指導者でもあったパウル・クレー。バイオリン奏者としての優れた音楽センスを絵画の色彩へと翻訳し、子どもの絵のような素朴さと、冷徹な幾何学的理論で抽象芸術の可能性を広げた一生。
「叫び」で世界的に有名なノルウェーの画家ムンク。幼少期の家族の相次ぐ死のトラウマから、愛、嫉妬、病、そして「死への恐怖」といった自身の生々しい精神のゆらぎをキャンバスにぶつけ続けた生涯の物語。
ウィーン分離派を創設し、金箔をふんだんに使った「接吻」で知られるクリムト。人間の愛の極致、エロティシズム、そして背後に忍び寄る死の影を、きらびやかな装飾デザインの中に描いた異端のスターの一生。
網膜だけを喜ばせる「網膜的美術」を拒絶し、既製品に署名するだけの「レディメイド」で美術の定義そのものを問い直したマルセル・デュシャン。晩年はチェスに没頭し、20世紀美術に最大の衝撃を与えた異才の生涯。
グラフィティ「SAMO」から出発し、頭蓋骨や王冠のモチーフで一世を風靡したバスキア。アンディ・ウォーホルとの共作、そして日本の実業家が123億円で落札した衝撃的な逸話とともに語られる伝説の画家。
ロシア生まれの移民として渡米し、色面を重ねる独自様式で抽象表現主義を代表する画家となったロスコ。高級レストランの装飾委嘱を自ら撤回した壁画は、巡り巡って日本の美術館にも安住の地を見出した。
山高帽の紳士然とした日常を送りながら、イメージと言葉のパラドックスを描き続けたマグリット。「イメージの裏切り」で20世紀美術と哲学に衝撃を与えたベルギー・シュルレアリスムの中心人物。
18歳での大事故による生涯続く激痛と、夫ディエゴ・リベラとの愛憎を、55点もの自画像に刻み込んだフリーダ・カーロ。メキシコの民族衣装をまとい、痛みと生命力を同時に描き出した唯一無二の画家。
イタリアでフレスコ技法を学び、メキシコに帰国して「民衆のための芸術」を掲げたディエゴ・リベラ。公共の壁に先住民の歴史と労働者の尊厳を描き続けた、メキシコ壁画運動の中心的存在。
床に敷いた巨大キャンバスに、筆を触れずに缶から直接絵の具を滴らせる「ポーリング(滴下法)」を開発したポロック。大原美術館の「無題」でも知られ、全米を熱狂させながらも破滅的な事故で散ったカリスマの一生。
「赤・青・黄のコンポジション」で知られるモンドリアン。リンゴの木から出発し、具象モチーフを極限まで分解した末に、垂直・水平の黒い線と、赤青黄の原色だけで宇宙の絶対的真理を描き出した新造形主義の始祖の物語。
大量生産・大量消費のアメリカ社会をそのままアートにしたウォーホル。スープ缶やコカ・コーラ、マリリン・モンローの肖像をシルクスクリーンで複製し、芸術の「オリジナル信仰」を解体したポップアイコンの一生。
ピカソが生涯最大のライバルと認めたマティス。現実のルールにとらわれない強烈な色彩(フォービスム)から出発し、晩年は車椅子の上からハサミを使って「切り紙絵」という独自の視覚アートに到達した生涯です。
「溶ける時計」に代表される、誰もが一度見たら忘れられない奇妙な夢の世界を描いたダリ。みずからの天才性をアピールする奇行の数々と、写真のように精密な超写実技法で超現実の世界を作り上げた巨匠の生涯。
なぜ彼はあんな「変な絵」を描いたのか?実は超絶技巧の持ち主だったピカソが、誰も見たことのない新しい絵画を発明するまでの物語。
独特のすべすべとしたなめらかな質感と、淡いパステル調のカラーで描かれたモダンな女性たち。二科会のドンとして日本の前衛洋画を牽引しながら、数々の喫茶店や包装紙、ポスターでお茶の間を彩った巨匠の一生。