『レオナルド・ダ・ヴィンチ』:ジョブズ伝の著者が描く、史上最高の「異能」の全体像
スティーブ・ジョブズ伝で知られるアイザックソンが、7200ページの自筆ノートから天才の頭の中を再構築した決定版評伝。芸術と科学を横断した知の巨人の実像に迫ります。
はじめに:天才の「ノート」から人生を再構築する
『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(ウォルター・アイザックソン 著)は、『スティーブ・ジョブズ』の著者による本格評伝です。現存する約7200ページの自筆ノートを丹念に読み込み、「モナ・リザ」の画家であると同時に解剖学者・工学者・舞台演出家でもあった万能人の全体像を、上下巻で立体的に描き出します。
この本の3つの見どころ(読みどころ)
1. 「モナ・リザ」の微笑の解剖学
唇の筋肉の解剖研究が、あの微笑を生んだ——。芸術と科学が天才の中で不可分だったことを示すエピソードの数々は、美術ファンにも科学ファンにも刺激的です。
2. 完璧主義者の「未完成」力
レオナルドは注文を放り出し、作品を完成させないことで悪名高い人物でもありました。脱線と未完成こそ創造の源泉だったという著者の分析は、現代人への最高の励ましです。
3. ルネサンスという時代の空気
フィレンツェの工房文化、ミラノ宮廷、ミケランジェロとの確執。15〜16世紀イタリアの群像劇としても一級で、ルネサンス美術の背景理解が一気に深まります。
この本を読んだ後の、おすすめのアクション
素描(ドローイング)を見る: レオナルドの真骨頂は素描にあります。画集や展覧会で「岩窟の聖母」の準備素描や解剖図を見ると、線の一本一本に思考が宿っていることがわかります。
まとめ
『レオナルド・ダ・ヴィンチ』は、「好奇心こそ最強の才能」であることを教えてくれる評伝です。読み応えは十分ですが、その価値は保証します。
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