『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』:王家の肖像画は、こんなにも雄弁だった
ベラスケスの王女マルガリータから悲劇の王妃マリー・アントワネットまで。名門ハプスブルク家650年の栄光と没落を、12の名画から読み解くベストセラーシリーズの原点です。
はじめに:絵画は王家の「顔」だった
『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』(中野京子 著)は、ヨーロッパに君臨した名門ハプスブルク家の歴史を、12点の肖像画・歴史画から読み解く歴史エッセイです。『怖い絵』シリーズで知られる著者の「名画で読み解く王家」シリーズの第一作で、絵画鑑賞と世界史の楽しみを一度に味わえます。
この本の3つの見どころ(読みどころ)
1. ベラスケスと王女マルガリータ
「ラス・メニーナス」で知られる宮廷画家ベラスケスが描き続けた、あの愛らしい王女の運命。近親婚を重ねた王家の栄光と代償が、肖像画の連なりから浮かび上がります。
2. マリー・アントワネットの「盛られた」肖像
公式肖像画は今でいう広報写真。画家ヴィジェ・ルブランが描いた王妃像と革命前夜の現実のギャップから、絵画のプロパガンダ性を学べます。
3. 歴史が分かると絵が見える、絵が分かると歴史が見える
婚姻政策、宗教対立、帝国の黄昏。複雑な欧州史が、絵という「顔の見える入口」からすっと頭に入ります。学生時代に世界史で挫折した人にこそおすすめです。
この本を読んだ後の、おすすめのアクション
美術館で「誰の注文か」を考える: 西洋の肖像画の前に立ったら、モデルは誰で、誰が何のために描かせたのかを想像してみましょう。鑑賞が一気に立体的になります。
まとめ
『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』は、名画を「歴史の証人」として楽しむ方法を教えてくれる一冊です。ブルボン家、ロマノフ家と続くシリーズの入口としてどうぞ。
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