『名画の謎 旧約・新約聖書篇』:聖書を知れば、西洋美術の九割が見えてくる
受胎告知、最後の晩餐、失楽園——。西洋名画の大半を占める聖書画を、物語としてスリリングに読み解く中野京子の人気シリーズ。美術館で「わかる」快感が増える一冊です。
はじめに:西洋絵画の「共通言語」を手に入れる
『名画の謎 旧約・新約聖書篇』(中野京子 著)は、西洋美術の最大のテーマである聖書の場面を、名画とともに読み解く美術エッセイです。ダ・ヴィンチ「受胎告知」からブリューゲル「バベルの塔」まで、画家たちが繰り返し描いてきた場面の「お約束」と「逸脱」を、著者ならではの語り口で解説します。
この本の3つの見どころ(読みどころ)
1. 図像の「お約束」がわかる
百合の花は受胎告知、鍵を持つのはペテロ、どくろは懺悔するマグダラのマリア。記号(アトリビュート)を覚えるだけで、西洋美術館の絵が次々に「読める」ようになります。
2. 画家ごとの解釈の違いが面白い
同じ「最後の晩餐」でも、レオナルド・ダ・ヴィンチとティントレットではまるで別物。定番場面ほど画家の個性が出るという逆説を、豊富な図版で体感できます。
3. 物語としての聖書のダイナミズム
宗教の知識ゼロでも大丈夫。著者は聖書をあくまで「物語」として語るので、神話や昔話を読む感覚でページが進みます。
この本を読んだ後の、おすすめのアクション
ギリシャ神話篇とあわせて読む: 同シリーズの『名画の謎 ギリシャ神話篇』と2冊読めば、西洋絵画の二大源流(聖書と神話)を制覇できます。
まとめ
『名画の謎 旧約・新約聖書篇』は、西洋美術鑑賞の「解像度」を一段上げてくれる一冊です。ルネサンスやバロックの宗教画が並ぶ展覧会の前に読んでおくと、効果てきめんです。
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