世田谷美術館:緑豊かな砧公園に溶け込む、内井昭蔵設計の回廊建築
広大な砧公園の一角に1986年に開館した世田谷美術館。建築家・内井昭蔵が設計した回廊状の建物は公園の緑と一体化し、素朴派やアウトサイダー・アートなど独自の視点による収集で知られる。
はじめに:公園の中に溶け込む、開かれた美術館
世田谷美術館は、都内有数の広さを誇る砧公園の一角に1986年(昭和61年)に開館した美術館です。建築家・内井昭蔵が設計した建物は、周囲の豊かな緑と調和するよう低層に抑えられ、回廊で結ばれた展示棟が公園の散策路と自然に地続きになるよう設計されています。この建築は内井の代表作とされ、毎日芸術賞・日本芸術院賞を受賞しました。専門的な美術教育を受けていない作家による「アウトサイダー・アート」や素朴派の作品を積極的に収集するなど、独自の視点を持つコレクションでも知られています。
時代背景:住民に開かれた「公園型美術館」という発想
世田谷区が「区民に親しまれる美術館」を目指して計画した当館は、閉ざされた展示施設ではなく、公園を訪れた誰もが自然に立ち寄れる「公園型美術館」というコンセプトのもとに設計されました。世田谷ゆかりの美術家の作品や、フランスの素朴派画家アンリ・ルソーに連なる系譜の作品など、専門性の高いテーマ性のあるコレクションを形成し、企画展だけでなく区民参加型のワークショップにも力を入れています。
3つの見どころ
- 内井昭蔵の回廊建築: 光と緑を大胆に取り込んだ開放的な回廊空間。展示室を移動するだけでも、建築散策のような楽しさを味わえます。
- アンリ・ルソーの素朴派コレクション: 素朴派を代表するアンリ・ルソーの作品を中心に、既存の美術教育の枠にとらわれない作家たちの絵画を積極的に収集した、他館にはないユニークなコレクション。
- 砧公園との一体感: 美術館を出てそのまま広大な公園の散策へと続く立地。ピクニックやスポーツを楽しむ家族連れの姿も多く、アートと日常が地続きの体験ができます。
施設情報・アクセス
- 住所: 〒157-0075 東京都世田谷区砧公園1-2
- アクセス: 東急田園都市線「用賀駅」よりバスで約10分「美術館」下車すぐ
- 開館時間: 10:00~18:00(入館は17:30まで)
- 休館日: 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
- 公式サイト: 世田谷美術館