札幌芸術の森美術館:森の中の野外美術館と共に、北の大地でアートを歩く
札幌南部の丘陵地に広がる複合施設「札幌芸術の森」の中核美術館。約70点の彫刻が点在する野外美術館や佐藤忠良記念館とあわせ、自然とアートの融合を体験できます。
はじめに:森全体がミュージアム
札幌芸術の森美術館は、1990年(平成2年)9月、札幌市南区の複合文化施設「札幌芸術の森」内に開館した美術館です。芸術の森そのものは1986年(昭和61年)7月に開園し、「北方の新しい芸術・文化の創造」を掲げて整備されました。約40ヘクタールの緑豊かな丘陵地に、美術館、野外美術館、クラフト工房、版画工房、アトリエ、野外ステージなどが点在し、施設全体が「自然とアートの融合」をテーマにしています。屋内の美術館では北海道ゆかりの美術を軸に、国内外の企画展を開催。園内は入園無料で、料金がかかるのは美術館・野外美術館・駐車場など一部の施設だけという点も、気軽に足を運びやすい理由のひとつです。
野外美術館:7.5ヘクタールに74点の彫刻
ハイライトは、1986年7月に開設された「札幌芸術の森野外美術館」です。起伏に富んだ7.5ヘクタールの敷地に、64作家74点の彫刻が常設展示されています。イスラエルの巨匠ダニ・カラヴァンの大規模インスタレーション《隠された庭への道》(1992〜1999年)は、白樺並木や円錐の丘をたどりながら歩いて体験する代表作。ほかに福田繁雄《椅子になって休もう》(1990年)、新宮晋《雲の牧場》(1990年)、ノルウェーの彫刻家グスタフ・ヴィーゲランの作品などが、緑の斜面に点在します。園内には、札幌にゆかりの深い彫刻家・佐藤忠良の彫刻・素描を展示するギャラリーと、子ども向けのワークショップ室を備えた「佐藤忠良記念子どもアトリエ」もあります。
3つの見どころ
1. ダニ・カラヴァン《隠された庭への道》
歩き、くぐり、登って体験する環境彫刻です。作品の内側に入り込む感覚は、写真では絶対に味わえません。
2. 佐藤忠良の彫刻
《帽子・夏》などで知られる北海道出身の彫刻家の作品に、まとまって出会えます。
3. 四季で一変する風景
新緑、紅葉、雪原と、季節ごとに彫刻の表情が変わります。野外美術館は11月上旬から4月下旬までが冬季休館ですが、1〜3月には無料で貸し出されるかんじきを履いて雪の彫刻を巡る「芸森かんじきウォーク」が実施され、北国ならではの体験ができます。
施設情報・アクセス
住所:〒005-0864 北海道札幌市南区芸術の森2丁目75番地
アクセス:地下鉄南北線「真駒内」駅からバス「芸術の森入口」または「芸術の森センター」下車
開館時間:9:45〜17:00(6月〜8月は17:30まで/入館は閉館の30分前まで)
休館日:4月29日〜11月3日は無休、11月4日〜4月28日は月曜日(祝日の場合は翌平日)、12月29日〜1月3日
観覧料:野外美術館は一般800円、高大生400円、65歳以上640円、中学生以下無料。1年間有効の野外美術館フリーパスは1,000円です。美術館の観覧料は展覧会ごとに異なります(小学生以下無料)。