『驚くべき日本美術』:縄文から現代まで、日本美術の見方を語り尽くす対談集

『驚くべき日本美術』:縄文から現代まで、日本美術の見方を語り尽くす対談集

美術史家・山下裕二とライター・橋本麻里による対談形式の日本美術ガイド。縄文土器から水墨画、明治工芸、現代美術まで、国宝・重文を含む名品30点以上を通して語り尽くす一冊。

はじめに:日本美術は、こんなにも自由で面白い

「日本美術は難しそう」というイメージを、軽やかに覆してくれるのが『驚くべき日本美術』(山下裕二・橋本麻里 著)です。美術史家の山下裕二が、ライターの橋本麻里の問いに答える対談形式で、縄文土器から水墨画、屏風、明治工芸、現代美術まで、日本美術史を縦横無尽に語り尽くします。国宝8点・重要文化財7点を含む名品30点以上がカラーで掲載されているのも見どころです。

この本の3つの見どころ(読みどころ)

1. 対談形式ならではの、ライブ感あふれる語り口

一人称の解説書とは異なり、聞き手である橋本麻里の率直な疑問に山下裕二が答えていく対談形式のため、専門的な内容もぐっと噛み砕かれて頭に入ってきます。まるで美術館を一緒に歩きながら解説を受けているような臨場感があります。

2. 雪舟の水墨画に見る「乱暴力」という新しい視点

本書では雪舟の水墨画を評して「乱暴力」という独特の言葉が使われます。整った美しさだけでなく、荒々しい筆致にこそ宿る生命力に注目する視点は、日本美術の新しい見方を教えてくれます。

3. 縄文から現代アート、マンガまで貫く「日本美術」の射程

本書が扱う範囲は、縄文土器から水墨画、江戸絵画、明治工芸、さらには現代アートやマンガにまで及びます。時代やジャンルを超えて日本美術を貫く感性を浮かび上がらせる、スケールの大きな一冊です。

この本を読んだ後の、おすすめのアクション

  • 水墨画の「余白」に注目してみる: 本書を読んだ後に水墨画を見ると、描かれた部分だけでなく、あえて何も描かれていない余白にこそ意味があることに気づけるはずです。

まとめ

『驚くべき日本美術』は、堅苦しいイメージを覆し、日本美術の自由さとスケールの大きさを教えてくれる対談集です。日本美術に苦手意識がある人にこそ読んでほしい一冊です。