『美術の物語』:世界で800万部が読んだ、美術史入門の決定版

『美術の物語』:世界で800万部が読んだ、美術史入門の決定版

原始美術から現代アートまでを平易な語り口でたどる、E.H.ゴンブリッチによる美術史の世界的ベストセラー。専門用語を避けた語り口で、美術史全体の見取り図を与えてくれる一冊。

はじめに:世界で最も読まれている「美術の教科書」

美術史を学ぶなら、まずこの1冊から。そう言われ続けてきたのが、『美術の物語』(E.H.ゴンブリッチ 著)です(原題:The Story of Art)。世界で800万部以上を売り上げ、数十の言語に翻訳されてきた美術史入門の世界的ベストセラーで、日本語版は河出書房新社から刊行されています。専門用語を避けた平易な語り口で、原始美術から現代アートまでを一気通貫でたどる、いわば美術史の「見取り図」を与えてくれる本です。

この本の3つの見どころ(読みどころ)

1. 「はじまり」から現代まで、途切れない一本の物語

本書は洞窟壁画やエジプト美術といった「美術のはじまり」から説き起こされます。個々の時代をバラバラに学ぶのではなく、なぜある様式が次の様式へと移り変わっていったのか、その必然性を一続きの物語として理解できるのが最大の特徴です。

2. 「うまい/へた」を超えた美術の見方

ゴンブリッチは本書の冒頭で「美術というものは、実は存在しない。ただ美術家たちがいるだけだ」という有名な言葉を残しています。写実的かどうかで作品の優劣を判断するのではなく、その時代や作家が何を目指していたのかを理解する視点を、繰り返し読者に示してくれます。

3. 専門家も初心者も、共に読み継いできた信頼感

刊行から70年以上経った今も版を重ね、美術大学の教科書としても、美術ファンの入門書としても、幅広い読者に読み継がれています。複数の翻訳者による丁寧な日本語訳も、この本の価値を支えています。

この本を読んだ後の、おすすめのアクション

  • 時代を横断する企画展に行ってみる: 本書で得た「美術の大きな流れ」を頭に入れてから、時代を横断する常設展や企画展を見ると、個々の作品がどの位置づけにあるのかが立体的に見えてきます。

まとめ

『美術の物語』は、断片的な美術知識を1本の物語としてつなぎ直してくれる本です。分厚い本ですが、読み終える頃には美術史全体を見渡す視点が身についているはずです。