新千歳空港国際アニメーション映画祭:空港まるごとが会場になる5日間
北海道の新千歳空港ターミナルビルを丸ごと会場にするアニメーション映画祭です。シアターやホテルを使い、毎年11月に5日間開催。2026年は11月20日から24日、第13回を迎えます。
はじめに:空港でしかできない映画祭
新千歳空港国際アニメーション映画祭は、北海道の新千歳空港ターミナルビルを会場に開かれるアニメーションの映画祭です。空港内のシネマコンプレックス、ホール、ホテルなどの施設をそのまま使います。掲げられているのは「空港全体で伝える、空港でしかできない映画祭」という考え方。2025年の第12回は11月21日から25日に開かれ、2026年の第13回は11月20日から24日に5日間の日程で開かれます。
始まりは2014年10月31日から11月3日にかけて行われた第1回でした。舞台となったのは、当時「じゃがポックルシアター」と呼ばれていた空港内の映画館です。この劇場はのちに新千歳空港シアターと名を変え、いまも映画祭の中心的な会場になっています。主催は新千歳空港国際アニメーション映画祭実行委員会で、事務局は札幌市内に置かれています。
絶対に知っておきたい!3つの見どころ
1. 飛行機を降りたらそこが会場
美術館でも劇場でもなく、空港そのものが舞台です。搭乗を待つ人も、乗り継ぎの人も、旅の途中で作品に出会うことになります。上映の中心となる新千歳空港シアターは国内線ターミナルビルの4階にあり、日本で初めて空港内につくられた映画館として3つのスクリーンに合わせて377席を備えます。もう一つの拠点である新千歳空港ポルトムホールは国際線ターミナルビルの2階、2019年11月に整備された約300人規模の空間です。上映会場からホテル、飲食店までがすべて同じ建物のなかにあるため、悪天候でも予定が崩れません。北海道の11月という時期を考えると、これは想像以上に大きな意味を持ちます。
2. 短編から長編、ミュージックビデオ(第13回からは短編部門に統合)まで
コンペティションは幅広く構成されています。30分未満の短編、長編、ミュージックビデオ(第13回からは短編部門に統合)といった部門が設けられ、世界各国から作品が集まります。第11回(2024年)の長編部門グランプリには、ボリス・ラベ監督の『Glass House』が選ばれました。商業アニメーションの枠に収まらない実験的な作品に触れられるのが、国際アニメーション映画祭の面白さです。手描き、切り絵、人形、コンピューターグラフィックスと、技法もさまざま。数分の作品が次々と切り替わっていく上映プログラムは、集中して見ると一本の長編よりも濃密な時間になります。
3. 北海道の作り手を紹介する枠がある
北海道にゆかりのある作家を集めた特集プログラムが組まれるなど、地元の作り手を紹介する視点が保たれています。第13回では空港のデジタルサイネージを使った新部門が設けられ、2027年の札幌国際芸術祭との連携も発表されました。道内のアートシーンと結びつきながら育っている映画祭だと言えます。2026年は千歳空港が開港100周年を迎える年でもあり、それにちなんだ企画も予定されています。
開催概要
- 開催地:北海道千歳市 新千歳空港ターミナルビル
- 主な会場:新千歳空港シアター(国内線ターミナルビル4階)/新千歳空港ポルトムホール(国際線ターミナルビル2階)/空港内のホテル・商業施設
- 開催ペース:毎年
- 開催時期:毎年11月に5日間。2026年は11月20日から24日
- アクセス:JR新千歳空港駅直結。札幌駅から快速エアポートで約40分。全国各地から空路で直接アクセスできます
- 主催:新千歳空港国際アニメーション映画祭実行委員会
まとめ
空港という誰もが通過するだけの場所を、5日間だけ文化の拠点に変えてしまう。その発想の面白さだけでも足を運ぶ価値があります。会場が一つの建物に収まっているので、上映のあいだの待ち時間に食事や買い物を挟めるのも利点です。北海道旅行の帰りに立ち寄る、あるいはこの映画祭のために飛行機に乗る。どちらの楽しみ方もできる、珍しい立地の映画祭です。

