大阪市立東洋陶磁美術館:安宅コレクションが眠る中之島、世界一の高麗青磁に会う
国宝「油滴天目茶碗」「飛青磁花生」を含む安宅コレクションを核に1982年開館。高麗青磁・朝鮮白磁の質は世界随一とされ、2024年春にリニューアルしました。
はじめに:企業コレクションから市民の宝へ
大阪市立東洋陶磁美術館は、1982年(昭和57年)に大阪・中之島に開館した、東洋陶磁専門の美術館です。母体となったのは、経営破綻した安宅産業が持っていた世界的な陶磁コレクション「安宅コレクション」。散逸の危機に際して住友グループ21社が買い取って大阪市に寄贈するという、日本の企業メセナ史に残る決断によって守られました。2024年4月には、ガラス張りの新エントランスとカフェを備えてリニューアルオープンしています。
コレクション:国宝2点と「幻の官窯」
国宝は2点。禾目状の斑文が油の滴のように輝く「油滴天目茶碗」と、澄んだ青磁に鉄斑を散らした「飛青磁花生」です。高麗青磁と朝鮮王朝の白磁・粉青のコレクションは質・量ともに世界随一と評価され、韓国からの来館者も後を絶ちません。自然光で陶磁を鑑賞できる展示室など、「やきものをどう見せるか」への徹底したこだわりも見どころです。
3つの見どころ
- 国宝「油滴天目茶碗」: 曜変天目に次ぐ名碗とされる油滴の最高傑作。回転台でじっくり全周を鑑賞できます。
- 高麗青磁の「翡色」: 「雨過天青」と讃えられた神秘の青緑色。エレガントな象嵌青磁の数々は必見です。
- 中之島の文化ゾーン: 大阪中之島美術館や国立国際美術館と徒歩圏内で、美術館のはしごが楽しめます。
施設情報・アクセス
- 住所: 大阪府大阪市北区中之島1-1-26
- アクセス: 京阪中之島線「なにわ橋」駅からすぐ、地下鉄・京阪「淀屋橋」駅から徒歩約5分
- 開館時間: 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間