日本民藝館:柳宗悦が建てた「用の美」の殿堂、名もなき職人の仕事に出会う
民藝運動の父・柳宗悦が1936年に開設した美術館。陶磁器、染織、木漆工など約1万7千点の「民藝」を、柳自身が設計に関わった和洋折衷の建物で展示します。
はじめに:民藝運動の本拠地
日本民藝館は、思想家・柳宗悦が1936年(昭和11年)に東京・駒場に開設した美術館です。無名の職人が作る日用品にこそ健やかな美が宿るとする「民藝」の思想を、実物によって示すために建てられました。大理石も金箔もない、しかし木と漆喰と石が美しく調和した館内は、それ自体が民藝の美学の体現です。
コレクション:暮らしの中の美、約1万7千点
収蔵品は、日本各地の陶磁器、染織、木漆工、絵画、朝鮮王朝の工芸、西洋の民芸品など約1万7千点。柳とともに民藝運動を推進した陶芸家・濱田庄司や河井寛次郎、バーナード・リーチの作品も収蔵されています。展示にガラスケースの解説をほとんど付けず、「まず物そのものを見る」ことを促す展示哲学も、開館以来受け継がれてきた伝統です。
3つの見どころ
- 本館の大階段: 玄関を入って正面に広がる木の大階段は日本民藝館の象徴。建物は柳宗悦自身が設計に深く関わりました。
- 朝鮮陶磁と木喰仏: 柳が最初に「美」を見出した朝鮮王朝の白磁、全国を行脚した木喰上人の微笑む仏像など、民藝思想の原点となった品々に出会えます。
- 西館(旧柳宗悦邸): 道路を挟んで建つ柳の旧居が公開日限定で見学でき、思想家の暮らしぶりを偲べます。
施設情報・アクセス
- 住所: 東京都目黒区駒場4-3-33
- アクセス: 京王井の頭線「駒場東大前」駅から徒歩7分
- 開館時間: 10:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日: 月曜日(祝日の場合は開館、翌日休)、展示替え期間