大川美術館:桐生の丘の家で出会う松本竣介、サラリーマンが築いた奇跡のコレクション

大川美術館:桐生の丘の家で出会う松本竣介、サラリーマンが築いた奇跡のコレクション

美術館

実業家・大川栄二が集めた約7300点を収蔵する桐生の私立美術館。松本竣介と野田英夫を核に、丘の斜面の住宅を改装した迷路のような展示室で近代絵画を堪能できます。

はじめに:一人の情熱が生んだ美術館

大川美術館は、1989年(平成元年)に群馬県桐生市に開館した私立美術館です。創設者の大川栄二は、会社勤めの傍ら給料をつぎ込んで絵を買い続けた伝説的コレクター。その収集品は約7300点にのぼり、質の高い日本近代絵画コレクションとして知られています。水道山の中腹に建つ元社員寮を改装した建物は、階段と小部屋が入り組む独特の構造で、「絵のある家」を巡るような親密な鑑賞体験ができます。

コレクション:松本竣介と野田英夫

コレクションの核は、戦時下の東京を澄んだ青で描いた松本竣介と、アメリカで活動した夭折の画家・野田英夫です。とりわけ松本竣介は「松本竣介記念室」が設けられ、油彩からデッサンまで体系的に収蔵。ほかにピカソ、ルオー、ベン・シャーンなど内外の近代美術が並び、コレクターの一貫した眼を感じさせます。

3つの見どころ

  • 松本竣介記念室: 「立てる像」の画家の静謐な世界を、まとまった数の作品でたどれる貴重な部屋です。
  • 迷路のような展示室: 斜面に沿って下りながら巡る4フロアの小部屋群。次の角で何に出会うかわからない楽しさがあります。
  • 桐生の織物のまち散策: ノコギリ屋根の織物工場が残る桐生の街歩きとセットで楽しめます。

施設情報・アクセス

  • 住所: 群馬県桐生市小曾根町3-69
  • アクセス: JR「桐生」駅から徒歩約15分
  • 開館時間: 10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間